the shes gone
休むなら休む、遊ぶならしっかり遊ぶ!
恋愛もいっぱいする! 今だけだぞ!
── the shes goneというバンド名の由来を教えてください。
兼丸:聴いてくださる方の彼氏、彼女、大切な人がいなくなってしまっても僕たちの曲は無くならないで欲しいと。goneしないようにと、つけました。
── 新曲「きらめくきもち」は、初のドラマ主題歌になりましたね!
兼丸:任せていただいた気持ちに、できる限りのことをしたいって思いでしたが、実際は僕らに無いものをもらえた。原作に色んなヒントが詰まっていたので。そこが、これまでの曲作りとは一番違いましたね。
── なるほど。the shes goneのリスナーだけでなく、原作を読んでいる方が喜んでくれるかな……と?
兼丸:そうですね。普段は自分たちがどう納得するかに重きを置いてるんですけど、今回は「喜んでくれるんじゃないかな」「これ気づくかな?」とか。そういう意味では、歌詞は割とスムーズにできました。あと、今作では初めてアレンジャーさんをお願いして。
熊谷:SUNNYさんにね。
兼丸:うん、初めての経験だった。僕たちの音にSUNNYさんがくださったアレンジ等々、どれだけ入れたらいいんだろうっていうのが。
熊谷:ね。塩梅を探すまでは難航した記憶がある。
── SUNNYさんとの作業はいかがでしたか?
熊谷:すごく経験が豊富な方に「これがいいんじゃない?」って出してもらって、その中には、どうあがいても僕らからは出ないものがあったりして。ちょっと時間がかかったけど、取り組んでいくうちにだんだん染みてきて新鮮だった。楽しかったですね。
兼丸:例えば、SUNNYさんの鍵盤の音とマサキが作ってくれたフレーズ、どっちもよくて、聴かせたくて。2つとも美味しいんだけど、ブドウ味とレモン味を出されているみたいな感じで(笑)。レモンは皮くらいに抑えられるんじゃねぇのか? ピールっぽく、みたいな。
熊谷:え、なんかおしゃれさ出しちゃってる(笑)。
兼丸:あはは(笑)。2つの果肉をバーンって出されても、美味いけど何を食ってるか分かんなくなる。より聴かせたい方の音量を上げたり、どこまでお願いしていいのか考えたり。試行錯誤しましたね。
マサキ:全部を試しては聴いて、選び抜いたよね。
兼丸:たぶん、リスナーのみんなが聴こえてない音とかも小さく鳴っているんですよね。
マサキ:僕らでも、言われなければ気づかなかったっていうレベルの小さい音!
熊谷:どっちがいい? もうわからん! ……レベルの細かい音が(笑)。
兼丸:それがレモンピール(笑)。
熊谷:日常生活で、こんなにレモンピールって聞かない(笑)。
── イントロから爽やかですよね。
兼丸:それが狙いというか。恋愛絡みな分、重くなってほしくなくて。
── 聴いていて、“海だ!” って感じました。
兼丸:そうそう! 歌詞の中に海っていう単語を出さずに、それをどうやって表現しようかなと考えてて。音で海っぽさを出せて、やりたいことができたなって思ってます。すごくお気に入りの曲です。
── タイトルの「きらめく~」は海なんですね。
兼丸:今回の楽曲は、MBSドラマ「君となら恋をしてみても」のタイアップ曲として書き下ろしているんですが、原作の舞台の江ノ島を遠くから見た海をイメージしました。船に乗ってる海ではなくて。そこは、タイトルに引っ張ってもらえたなって感じはあります。
── では突然ですが、みなさんのキャラクターを知りたいと思います。それぞれを漢字一文字で表してください!
マサキ:(熊谷に向かって)筋?
熊谷:筋が通ってるっていう方の?
マサキ:いや、筋肉バカ……(笑)。
兼丸:そうなると見た目の話になって、僕は細(ほそい)になる(笑)。
熊谷:マサキは正(ただしい)。バンドマンらしからぬ早寝早起きの人。
マサキ:7時ぐらいに起きて、22〜24時には絶対に寝てます。
── 早っ! 朝はどう過ごされているのですか?
マサキ:ゆっくり洗濯してご飯を食べて、コーヒー飲んで。
── 優雅ですね。熊谷さんは“筋”、マサキさんは“正”。兼丸さんは?
熊谷:さっき冗談めかして細いって言ってたけど、細かいの“細”はあると思う。レコーディングとか、僕らでは聴いてもわかんない小さな音の差を、一人でずーっとこだわって作ってるぐらい細かい。
兼丸:そうだねー、こだわっちゃうね(笑)。
── 2017年以降3枚のアルバムと数々のシングルをリリースして来られましたが、自身の楽曲の中で好きな作品を教えてください。
兼丸:どれも自分たちから出た曲なので、優劣が本当になくて。でも、今まで培ってきた見えない数年間や、音楽を演る以前とかも全て入った上での最新作なので、そういう意味では「きらめくきもち」かな。
マサキ:ライブが楽しいとか、気持ちが上がるとかで挙げるなら、「嫌いになり方」。お客さんも僕らに合わせるように盛り上がってくれるので、それがすごい楽しめてる曲ですね。
熊谷:僕はどうだろう? やっぱり自分が叩いたやつだと、そこを聴いちゃうじゃないですか? 聴いちゃうんです。けど「ふたりのうた」に関しては、良くも悪くもドラムに耳がいかない。歌詞を聴いて、自分が失恋しようが恋が順調だろうが、そもそも恋してなかろうが、どんな状況でもスっと入ってくるという意味で、一番好きかな。
── ライブを何度か観させていただいてますが、みなさん、本当にお客さん一人ずつの目を見ていらっしゃいますよね!
マサキ:多分、かなり見てます。終わった後に、あの人こんな表情してたよね……みたいに思い出す。
兼丸:コロナ禍で、みんな声も発せない、拍手もしちゃいけない感じだったじゃないですか? マスクから目だけ出てると迫力があって、でもずっと目を合わせて歌っていたら、マスクが外れたときにすごい表情が伝わってきて。目を見ることで、ちゃんと届けにきてますよ……って、そう伝えられてたんじゃないかと。だから、目を見て歌うのは大事な確認作業かなと思ってます。
── コロナ前はそんれほどガッツリ見てなかったのですか?
兼丸:コロナ前は、まだアルバムを2枚出しただけで。曲数的にも自分たちの観せ方を考える余裕は、あんまりなくて。どういうライブをしたら嬉しいだろう……とか考える前に、演奏しなきゃ、曲を作らなきゃというのが大きかったですね。
── では今後について、夢や野望をお聞かせください。
兼丸:やりたいことはたくさんあって。ドラマの主題歌は、一つ、バンドとしても個人としても夢だったし。あと僕は、映画とか映像が好きなので。いつか映画にも関われたらいいなと思います。そして、街でthe shes goneの曲が流れたとき、誰が演ってるか分からないのに“この曲知ってる!” って思ってもらえるようなのが1曲でも増えればなって思います。
熊谷:先を見据えて、いろんなことが通過点になれば。
兼丸:武道館とかはやりたいけどね、それは言わずもがな、みたいな。バンドやってる人間は誰しも思うだろうし、それを言ったら目標になってしまうので。うん、通過点になったらいいなって思うよね。
── 最後に、読者の方にメッセージをお願いします!
熊谷:悔いのないように毎日を楽しんで。休むなら休む、遊ぶならしっかり遊ぶ! 恋愛もいっぱいする! 今だけだぞ!
マサキ:親戚のおじさん(笑)。
一同:爆笑
マサキ:ライブに来てください、待ってます!
兼丸:やりたいことと、向いてることって違うんですよね、意外と。壁にぶつかっちゃったとしても、悪いことも敢えて忘れずに“これを生かすぞ”っていう気持ちで、自分の中の伏線だと思ってやれたら、未来に生きていくのではないかと思います。
インタビュー:加藤美奈・ライティング:元生真由
Profile
2016年に結成された、兼丸(Vo & G)、マサキ(G)、熊谷亮也(Dr)による3ピースバンド。YouTube で公開されている MV は総再生回数5,000 万回を突破。さらに2023年はROCK IN JAPANをはじめとした大型フェス5公演に出演、東名阪 Zeppツアーを敢行した。10代~20代を中心に人気を集めるネクストブレイクバンド。
Web Site https://theshesgone.com/
X @theshesgone
Instagram @ the_shes_gone
Release Information
デジタルシングル 「きらめくきもち」
NOW ON SALE
UKCD-1220
Live Information
COUNTDOWN JAPAN 23/24
2023.12.28 木 @幕張メッセ 国際展示場1〜8ホール
「the shes LAST Girls」tour
2024.1.31 水 @愛知・Zepp Nagoya
2024.2.1 木 @大阪・Zepp Namba
2024.2.7 水 @東京・Zepp DiverCity
※詳細は公式Webサイトをご確認ください。