Interview

ReiRay

2022/12/10

台風の後は必ず晴れる。バンド解散からユニット結成。

すべての人の挑戦に寄り添う前向きな楽曲の裏側。


──1stシングル「Typhoon」はバンド解散からReiRay結成までの実体験が書かれているとのことですが、どんな曲ですか?

ヤジマレイ(以下、Rei):中学からずっとやってきたバンドがなくなってしまったたのは、すごく寂しくて心にぽっかり穴が開きました。これからどうしようかなというのはあったけど、解散に向けて活動していくなかでキャスナー(Ray)とまだ終われないよねとReiRayを始めて……がそのまま曲になった感じです。

レイ キャスナー(以下、Ray):青春が終わったじゃないですけど、自分がこれだって思って頑張っていたものがなくなってしまって何をしたいか分かんない、って思っていたときにヤジマ(Rei)も同じ気持ちだと知って一緒にやろうって。そんな自分たちのストーリーを曲に収めつつ、そのときの思いをメッセージにしました。

──MVでは、暗い表情からラスサビで笑顔になるというストーリーを感じます。どこを見てほしいですか?

Rei:雨のシーンですね。これは、意図して雨にしたんじゃなくてロケに行ったら大雨が続いて降りやまなかったからなんです。より歌詞に合うしこのまま撮ろうって奇跡的に撮れた画で。それが「Typhoon」の世界観に合っているので、そこは見てほしいポイントです。

Ray:ジャケットやアー写になっている空の背景は自分たちで作ったんです。DIY的に水色の背景紙に絵の具で雲を描いて。他には自宅の機材を撮影場所に持ってきてプチReiRayスタジオを表現したり、手作り感が楽しかったんで、そこを見てほしいですね。

──2ndシングル「Skate Girl」は、東京オリンピックスケートボード金メダリスト・西矢椛選手にインスピレーションを受けた曲だそうですが、どんな部分でしょうか?

Rei:当時13歳という年齢で世界1位になったという、それまでの過程を2人で想像して。1つのことに向き合って一生懸命やったことで世界1位になれたのは、やっぱり好きじゃなきゃできないことで。それが俺たちには音楽で、好きじゃないとこれだけ続けられなかったよな、みたいなのが西矢選手を見て鏡みたいに感じて実感できたんです。そういうことって人それぞれにあると思っていて、それを曲にしました。

Ray:練習は辛いと思うんですけど本当に好きじゃなかったら13歳であそこまで行けないと思って。逆に13歳で世界1位になれるのはピュアに楽しんでいるからかなぁって。好きなことに純粋に打ち込むことの素晴らしさやそういうことが大事なんだというメッセージをスケボーに例えて書きました。

──「Skate Girl」のお気に入りの歌詞やフレーズはどこですか?

Ray:2番の“誰も知らない君との場所 退屈な日々を色づける魔法さ”です。趣味があるとやっぱり毎日楽しくて、スケボーをやってた高校生の頃は学校帰りに地元のスケートボードパークに友達と行くのを楽しみにして学校を頑張れてたので、それを上手く表現できたかなと思います。

Rei:2番Bメロの“上手くいかず立ち止まる時も 光放つその瞬間にも”です。好きなことに打ち込んだり夢中になったりしたことって、ずっと心の中に残っていると思っていて、この曲のスケートガールがもしスケボーを辞めて立ち止まる瞬間が来たとしても、スケボーを頑張っていた記憶は大人になっても必ず心の中で味方になって助けてくれるっていうのを伝えました。ここは自分が中学時代に頑張ったサッカー部での経験とリンクさせたので好きなポイントです

──スケートパークでスケートガールに楽曲を紹介していると聞きました。どんな話をしていますか?

Ray:週末に2日連続でスケートパーク行ったときに、2日連続で遊びに来ている子がいて「毎週末来てます!」みたいな感じで。

Rei:その2日で色々な繋がりができて。「知り合いがスケートパークやってるから次はそこに来てよ」とか。

Ray:「ここがおすすめだよ」とか「ここのパークが好き」とかすごくいっぱい教えてもらって。

──スケートガールとコミュニケーションする動画を作る計画があると聞きましたが。

Ray:まだ映像を集めている段階ですが、自分たちと一緒に滑ってくれたスケートガールや、自分たちの曲にのせて滑ってくれた子の映像を集めた作品を公開できないか計画中です。

Rei:本当にキラキラして滑ってるんですよ、みなさん。だからその「好きだぜ!これ!」みたいなのを前面に出せる映像にできたらと思っています。

──3rdシングル「Free Ride」は、ソロアーティストAlina Saito(斎藤アリーナ)さんとの共作ですが、初の共作はどんな感じでしたか?

Ray:他のアーティストとスタジオで一緒に一から音を創っていくのは初めてで、自分たちにはないアイデアがAlinaから出てきたりとか。制作したのはReiRay結成と同時期で、自分たちは歌詞を書き始めて間もない頃だったので、Alinaから刺激を受けました。

Rei:実は、バンドをしていたころは、バンドとソロアーティストってちょっと距離があるなぁ、と感じてたこともあったんですけど、ReiRayはそのどちらでもない中間の存在で、バンドとも仲良くなれるし、ソロの人とも仲良くなって今回のように作品を創ることもできるな、って気づきました。

Ray:Alinaと普段の話をしているときに歌詞が生まれたり、それぞれがアイデア持ってきたり。ReiRayとして活動し始める前にAlinaのライブに2人で1度ゲスト出演してるんですけど、曲を創ることでぐっと距離が近くなりました。アーティスト同士の距離が縮まっていく様子が曲の中に詰まってるんじゃないかなぁと思っています。

──Alinaさんとの出会いはそのライブですか?

Ray:そうですね

Rei:Alinaのステージで1曲2人でギターを弾かせてもらって。同い年だったり洋楽が好きだったり、ハモるところがたくさんあったので曲を創ろう!って感じで始まりました。当時ここまで仲良くなるとは、って感じもありつつ、今では超仲良しです。

Ray:ジャケ写撮影も楽しかったです。

──では、ゆたせなさんへの楽曲提供された「New World」は、自分たちの楽曲創りとはどう違いましたか?

Ray:トラックとメロディを創らせてもらって、そのメロディを2人の声で歌ったデモを聴いた時、自分たち以外の声だとこういうふうに聴こえるだ、という発見がありました。

Rei:楽曲提供は初めてだったんで、最初は自分が歌うつもりでメロディや曲を創ってて。何回かやり取りしていくなかで2人と仲良くなって、2人が歌うんだったらもっとこうしようとか、それぞれのキャラが分かってきたからこそメロディを変えることもありましたね。

Ray:彼らは音楽の専門学校に行っていたので音楽活動をするのが夢だったみたいで。やりたいサウンドや伝えたいメッセージが明確にあったので、提供ではあるけど一緒に作った部分もあって。2人から新しい気づきや刺激を受けてやっぱりすごいなと思ってます。

──リリース後はどうでしたか?

Ray:リリースしてすぐくらいのときに渋谷を歩いてたら、ゆたせなの曲が流れてきてどっかで聴いたことある、と思って「あっ!」って(笑)。自分たちじゃない名前で、でも自分たちが創った曲が流れてるという体験ですね。将来プロデューサー的な仕事をしたいっていう夢があるので、一歩近づいたなって思えて嬉しかったですね。

──ひとつずつ夢を叶えてますね。では、横浜赤レンガパーク野外特設ステージで開催された「Augusta Camp 2022」のオープニングアクトが決定した時は、どんな気持ちでしたか?

Ray:下手なものは見せられないなと思いました。ReiRayでの活動を始めて、ライブをどういうふうにやっていこうかって思ってる時に決まったので、ちゃんとやらなきゃって。大きなステージに向けて日々、生活できました。

Rei:Augusta Campはオフィスオーガスタ主催のフェスで、バンドを解散してもサポートしてくれる事務所に改めて感謝した瞬間でした。また出させてくれるんだっていう嬉しい気持ちと、出させてもらえるんだったらすごいライブを見せたい、って背筋が伸びました。

──実際にステージに立った感想は?

Rei:前日まで台風が来ていたんですけど、当日は雲ひとつない空になって。「Typhoon」にぴったりな最高の天気と最高のロケーションで、とにかく楽しかったです。

Ray:ReiRayで初めてのビッグステージだし、野外だしフェスだし、ということですごく気合いが入って。直前はとても緊張してたんですけど、SEが流れてステージ出て景色見た瞬間に楽し過ぎて。また大きいステージにすぐ立てるように頑張りたいと思いました。

Rei:あとは、ライブが終わったあとに出演者の先輩方が「良かったよ」って声をかけてくださって、距離が縮まった一日でした。

──バンド解散から新たなスタート。今やりたいことが見つからないという人や夢に向かって自信持てない人へのメッセージをお願いします。

Ray:やりたいものが見つからないという悩みがある人は、自分の周りにもいるんですけど、例えば趣味がないってことはないと思ってて。SNSって自分が好きなもの・関心があるものが流れてくるようになってるって言うじゃないですか。誰のスマホを見てもみんな違う画面があって、そういうものをヒントに何かしたらいいと思うんです。

Rei:心に正直に決断したらいいのかなって思ってるし、思いたいなと思っていつも生きてて夢に一歩進むのが怖いというのはめちゃ分かるけど、失敗したとしてもそれで終わるわけじゃない何歳でも始められることだし。小さなことでも挑戦していったらもっと豊かになるんじゃないかなと思います。

──結成から様々なことがありましたが、今の目標はなんですか?

Rei:今は楽曲提供だったり大きなステージだったりをもっと増やしていけるように、楽曲をたくさん創ってライブをいっぱいやって、土台を強くしていきたいです。目標にしている“世界で活躍できる日本を代表するアーティスト”に向けて一歩一歩進んでいこうという気持ちでいます。

Ray:直近の目標だと11月の自分たちのイベント(11月18日にReiRay自主企画イベントを開催)を作っていくっていうのと、曲をどんどん創って新しいサウンドをすぐ届けられるようにしたいっていうのがあります。コロナの影響もありながらだんだんとライブもできるようになってきたので、いろんな地方に行ってバンドの時に応援してくれていたお客さんや新しいお客さんに会いたいし、自分たちの名前を全国に広めたいと思ってます。

──ありがとうございます。では、ここから少しプライベートについて聞かせてください。現在お二人で住んでいるとのことですが、家事の分担はどうしてますか?

Rei:家事の分担はですね。

Ray:自分は食べる専門です!(笑)。

Rei:俺は作る専門です!(笑)。作るのめちゃくちゃ好きで、結構自炊してますね。料理は自分がやって、洗い物はキャスナーがする。

Ray:うん

Rei:それ以外は決まった分担とかなくて気付いた方がやるって感じでお互い指摘しあってます。

Ray:洗濯溜まってんな、やるか!とか。例えば楽曲提供の案件があったり自分たちの曲を書いてる時にスタジオ部屋に行く前に洗濯機まわして、洗濯干しながら今日の曲どうすっかって話をしながら、じゃあ俺この後何するから何してとか、その日の分担決めたり。これって一緒に住んでないとできないじゃないですか。スタジオ借りてやってたら時間もったいないってなるので、生活のなかでちゃんとブリーフィングができてますね。

Rei:中学から友達なので結構何でも言えるんですよね。普通の友達だったら言いづらいなって細かいこととかも言えるので助かってます。

Ray:電気消してないとか。

Rei:そういうのは結構言ってますね。

Ray:俺は言われてますね。俺の方が言われてます(笑)。

──自宅にスタジオがあるんですね。オンオフの切り替えはどうしてますか?

Rei:あんまり切り替えないかな。

Ray:だらってしちゃうときもたまにありますけど……

Rei:突然オンになったり、しゅーっとオフにフェードアウトすることもあります。オフの時にいい映画を見た瞬間にぱっとオンに切り替わって、キャスナーが途中で映画を止めて曲を創るみたいなそういう瞬間があったりもするので、あんまりオンオフって意識はないのかもしれないですね。

Ray:ただパジャマ着ちゃうともう完全に家ってなっちゃうので外に出れるような服でもないけど、ちょっと外行きの服に着替えて作業することはあるかも。

Rei:ズボンとか重要じゃない?

Ray:そう!ズボンをジーンズに変えるだけで……

Rei:そうそう!!俺もそれだわ!

Ray: 1回着替える。あとシャワー浴びたり1回すっきりして出かける前の準備じゃないけど、なんなら髪のセットもちゃんとやって。で、出かけず家で作業する。カメラを回したり作業の様子を撮ったりもするんで、それをすると外行きの気分になる、それがオンオフかもしれないですね。

──服装大切ですね。では、出会った中学2年生から変わったところや変わらないところは、どんなところですか?

Ray:変わったところは出会ったときは俺の方が身長が小さい。

Rei:いや、俺もそれ言おうと思ってた。

Ray:今は俺の方がちょっと大きい(笑)。あとはなんだろうな、ヤジマはマジで変わらない。

Rei:変わんないっすねぇ。

Ray:この間、中学くらいの写真とか見てたんすけど顔も全然変わってない(笑)。

Rei:あと2人の関係性は変わらないかも。ずっとこんな感じですね。一緒にバンドやってきて、まっすぐ同じ方向を向いていたので音楽好きが洗練された感じというか。同じ方向を向いてても、それぞれ好きな音楽は違って、同じ方向を向いてお互いが好きな音楽を創る。

Ray:そうっすね。根本的な音楽のテイストは同じというか、それぞれジャンル的な好みはあるけど、目指しているサウンドの好みは結構一緒なんでそれはマジで変わらないですね。

Rei:変わらないね。

Ray:お互いが時間を経て新しい音楽を発見したとか、お互いに共有して、それがよりディープになった感じです。

──ありがとうございました。

インタビュー&ライティング:磯貝 玲・伊藤 緑

Profile

ふたりの“レイ”による歌って踊れるポップロックデュオ、ReiRay(読み:レイレイ)。
グルーヴィで伸びやかな歌声と情熱的なギターを鳴らすヤジマレイ、甘く優しい歌声とメロディックで繊細なギターを鳴らすレイキャスナー。
個々の歌声も魅力的だが、ふたりの歌声が重なりうまれるハーモニーはさらに美しく、洋楽ポップスサウンドに影響を受けたフロウをベースに、ヒップホップやバラード、正統派ロックサウンドなど幅広いジャンルを歌う。
自身初の楽曲提供をインフルエンサーカップル“ゆたせな”に、また楽曲初コラボをAlina Saito(斎藤アリーナ)と行うなど、活動の場を広げている。

Twitter:https://twitter.com/reiray_official

Instagram:https://www.instagram.com/ReiRay_official/

https://www.youtube.com/ReiRay_official

各リンク:https://linktr.ee/ReiRay_official

Release Information

1st Single 「Typhoon」

https://virginmusic.lnk.to/Typhoon

2nd Single「Skate Girl」

https://virginmusic.lnk.to/SkateGirl

3rd Single「Free Ride(with Alina Saito)」

https://virginmusic.lnk.to/FreeRide

NOW ON SALE

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Live Information

2022年12月22日(木)@東京・代々木 LIVE STUDIO LODGE

sway to the music ~Christmas special!!~

Open 18:00/Start 18:30

Adv ¥3,300/Door ¥3,800

出演:1-SHINE/ReiRay/UEBO