開智国際大学吹奏楽部 第五回ニューイヤーコンサート
2023/1/7
柏市市民文化会館 大ホール
2023年1月7日に柏市市民文化会館大ホールで開催された<開智国際大学吹奏楽部第五回ニューイヤーコンサート>。部員総数は57名で、大学四年生は最後の演奏会となった。緞帳が開くとビックバンド体系で楽器を構える部員の姿に、会場のボルテージは一気に上がった。開智国際大学のコンサートは吹奏楽を知らない人でも気軽に楽しむことができる。そう感じるいちばんのポイントはチケットが950円というリーズナブルな所だ。
第一部では一度は耳にしたことがある楽曲が多く、ダンスやフォーメーションチェンジがあり、目で見て楽しむことができる。第二部はクラシックで有名なウィーンのコンサートにいるかのようなステージだった。約2時間のコンサートで一気に吹奏楽の魅力を感じることのできるコンサートは他にはないだろう。20曲弱の演奏曲がある中で、特に心が動かされた楽曲は『来光』。この楽曲は夢をテーマに四年生部長川田涼雅が作詞作曲、二年小峯徳矢が編曲。グロッケンの繊細な音色からスタートし、Hrn.をきっかけに包み込まれるような壮大なサウンドがホールに響き渡る。「あの光のそのさきへ 進むものたちに光あれ さぁ歩こう命の限り 伸びる道は「来光」へ導き続ける」心に刺さる歌詞と綺麗な歌声にポンと背中を押され、自然と明日からも頑張ろうと思えた。最後の楽曲が終わると観客からの鳴り止まない拍手に応え、顧問の石田修一がマイクを手に取った。「ふるさとはいつも私たちの心の中にある。」と長く日本で愛される『ふるさと』の歌詞を紐解き、心動かされる感動的な熱気が冷めないまま幕を閉じた。
開智国際大学のニューイヤーコンサートは本場ウィーンの雰囲気を感じることができる。教員を目指す学生が多くいるこの学校の吹奏楽部のサウンドは、洗練された優しい音色だ。そんな音色を堪能できるコンサートがリーズナブルな価格で、さまざまな楽曲で楽しむことができる。吹奏楽のコンサートは一見ハードルが高く感じるが、一度開智国際大学吹奏楽部の演奏から吹奏楽の世界に踏み込んでみてほしい、と感じた。
(加藤 優碧)
First Stage(セットリスト)
・オーメンズ・オブ・ラブ
・吹奏楽のための戯曲~漆黒の精彩~
・からだ☆ダンダン
・あしたてんきにな~れ!
・来光
・新春シャンソン・ショー
・ウィリアムテル序曲
・WINDING ROAD
・ゲームミュージック
・アメイジング・グレイス
・We are confidence man
・ルパン三世のテーマ
Second Stage
・GALLOP
・喜歌劇「こうもり」より
・ウィーンはいつもウィーン
・華麗なる大円舞曲
・アイネ・クライネ・ナハトポッポ
・夢幻
・ポルカ「狩り」
・目覚めよと呼ぶ声がきこえ